プリント基板の金フラッシュメッキとはどんな特徴がある?

プリント基板の金フラッシュメッキとはどんな特徴がある?金フラッシュメッキとは、プリント基板の表面処理加工方法のひとつで、極めて薄い金を基板のランドやパッドなど銅箔が露出した部分にメッキする処理のことです。一般的に、プリント基板の製造工程では、回路パターン部分にソルダーレジストで覆うことでパターン部分の銅箔を保護しています。しかし、電子部品を実装するランドに関しては銅箔が露出しており、この状態で放置すると1週間も経てば露出した銅箔は酸化してしまい、導電性が失われるとともに、はんだ濡れ性も低下します。また、酸化した銅を剥離するのも困難であり、基板として使い物にならなくなってしまうため、表面処理を施すことでランド部を保護する必要があるのです。

表面処理の方法には、ハンダレベラーや断熱プリフラックスなどの種類がありますが、金フラッシュメッキもその中のひとつです。金フラッシュメッキでは、まず脱脂などの前処理を行った後に、ランド部の銅箔に対して無電解ニッケルを1~3μm程度メッキし、さらにその上に0.01~0.05μm程度の無電解金メッキを施します。最後に、洗浄や乾燥などの後処理を行って完了です。なお、金は銅と同族の金属であるため、銅箔の上に直接金メッキを施してしまうと、金が銅に拡散してしまいます。そのため、銅箔に直接金をメッキするのではなく、銅箔と金メッキの間にニッケルをメッキする必要があるのです。

金フラッシュメッキの特徴としては、腐食しない金を使用しているため、他の表面処理加工よりもランド部銅箔の酸化や腐食を防ぐ効果が高いことが挙げられます。また、接触電気抵抗が小さいという特徴もあるため、スイッチやコネクタなどの接点に適した表面処理です。さらに、はんだ濡れ性も良く、表面がフラットに仕上がるため表面実装に適するといった特徴もあります。

しかし、金フラッシュメッキは高価な金を使用するため、他の表面処理方法よりも高コストであることがデメリットです。また、近年は環境問題に配慮して鉛フリーのはんだが使用されるケースが増えていますが、ニッケルメッキに問題がある場合、ブラックパッドと呼ばれる現象が生じる恐れがあります。これは、鉛フリーはんだを使用した際に、はんだが金メッキごと脱落してしまう現象で、ニッケルメッキと金メッキの接合面にリンが多量に蓄積することが原因と言われています。金フラッシュメッキにおける金メッキは非常に薄いため、ブラックパッドが起こる可能性は低いとされてはいるものの、潜在的なリスクが潜んでいることを認識しておくことが重要です。