プリント基板の自作において内容・工程はどこまでできる?

プリント基板の自作において内容・工程はどこまでできる?近年、プリント基板は安価に発注できるメーカーが数多く登場しているため、個人であっても比較的手ごろにプリント基板を購入できるようになっています。
しかし、電子工作を趣味としている人の中には、プリント基板の製造メーカーに発注するのではなく、自作している人も少なくありません。
一般的に、電子工作を行う場合はブレッドボードやユニバーサル基板が使用されますが、プリント基板を自作すれば、メーカーに発注するよりもコストを抑えられますし、ブレッドボードやユニバーサル基板よりも信頼性が高く、コンパクトで見た目も良い電子回路を製作可能です。

プリント基板を自作する方法としては、主に2種類が存在します。
1つ目が感光基板を使う方法で、まず設計した回路パターンをOHPフィルムなどに印刷して、紫外線で露光します。
そして、現像処理を行った後にエッチングを行うことで回路パターンを形成するという方法です。
2つ目が生基板を使用する方法で、光沢紙などにレーザープリンターで回路パターンを印刷し、それをアイロンやアセトンを使用することでパターンを転写した後に、エッチングを行う方法となります。

それぞれの方法の特徴としては、感光基板を使う方法は、回路パターンを高精度に形成できるというメリットがあります。
しかし、感光基板はコストが高いことに加えて、露光する工程が難しいとされており、失敗するとやり直せないことがデメリットです。
一方、生基板を使う方法は、比較的簡単であることに加えて、低コストで入手可能というメリットがあります。
また、転写に失敗しても、アセトンでふき取れば何度でも転写可能です。
しかし、形成できるパターンの精度には難があり、サイズの大きな基板への転写は難しいというデメリットがあります。

ちなみに、エッチング液は通販サイトなどを利用して購入できますが、オキシドールとクエン酸、塩を混ぜ合わせることで自作のエッチング液を作ることも可能です。
また、一般的にプリント基板は、回路パターンを保護するために基板表面にソルダーレジストが施されていますが、自作基板では本格的なソルダーレジストを行うことができません。
そのため、市販されている基板用のコーティング剤を使用することで、回路パターンを保護するのが一般的です。

さらに、片面だけではなく両面基板も製作可能です。
両面基板ではスルーホールを開ける必要がありますが、スルーホールピンやインサーターなどが入った専用のキットも存在するため、比較的簡単にスルーホールを開けることができます。
なお、両面基板を自作する場合は、高精度に回路パターンを形成できる感光基板の方が適していると言われています。